#094 - 夜明け前のアンコールワット、ジャングルに飲まれたベン・メリア。ハノイ・シェムリアップ旅行記 1/3
ゴールデンウィークの終わりに訪れた、ベトナム・カンボジア7日間の旅。ハノイを拠点に、弾丸でシェムリアップへ1泊だけ飛んでアンコール遺跡群を巡りました。夜明け前のアンコール・ワット、ジャングルに飲み込まれたままのベン・メリア、そしてガイドさんが教えてくれたカンボジアの歴史の話——。全3回でお届けする旅の記録、今回はその前編です。
こんにちは、なぎこです。
5月も半ばを過ぎました。連休があったせいかなんなのか、今月は時間の流れが少し変な感じが😂 みなさんはいかがでしたか?4月から新生活を迎えた方は疲れが溜まり始めるころでしょうか。休める時は休み、しっかりリフレッシュして、充実した日々を過ごされますように。
わたしはゴールデンウィークの終わりから、ベトナムとカンボジアへ行ってきました。ハノイを拠点に、途中シェムリアップへ1泊だけ飛んでアンコール遺跡群を巡り、またハノイへ戻ってからは旧市街をぶらぶらしたり郊外のニンビンへ日帰りで出かけたりと、7日間でいろいろと動き回りました。
元々胃腸が弱いこともあって、食べ物には気をつけていたつもりが、最終日にお腹の調子がすぐれなくなり、ひどい症状にはならなかったものの、「ああ、やっぱり食あたりになるものなのだなあ」と思ったりしました。今回の旅については、3号ほどに分けてゆっくり振り返っていこうと思います。
今回はその前編、出発からシェムリアップ滞在、そしてハノイへ戻るまでの3日間のお話です。
🧳 旅の準備あれこれ
旅の話に入る前に、今回の準備について少し(……と言いつつ、長いです😂)。
現地での通信環境の確保:スマホは2台持ち、事前購入のプリペイドSIMとahamoの海外ローミングを活用
毎回、旅の準備に欠かせないのが、現地でのモバイル通信環境の確保。今回はスマホ2台体制で臨みました。
メインスマホであるiPhone Airは日本で使っている「ahamo」の海外ローミングをそのまま使用。少し電波が弱いこともありましたが、ベトナム・カンボジア両対応で助かりました。メインの連絡・認証・決済・緊急時の連絡用です。
もう1台、日本ではSIMを入れずに使っているXiaomi 17 Ultra by Leica。こちらはeSIM対応であるはずなのですが、わたしが使っている中国版Xiaomi 17 Ultra by LeicaのeSIMは中国の専用アプリを通して購入する通信プランしか使えないことが直前にわかり、急遽、物理SIMを購入することに。Amazonで見つけたアジア28ヵ国対応「Wise SIM」のアジア周遊SIMを購入しました。

12GB・15日間・5G/4G対応、テザリング可能。1,800円で購入できました。ベトナムで使えるアジア周遊SIMは色々選択肢があるのですが、カンボジアも含めるとかなり数が絞られます。
こちらは写真撮影・地図・翻訳・検索などのデータ通信用として使用。ahamoのローミングよりも、こちらのSIMが掴む現地通信キャリアの方が電波が良かった印象でした。Xiaomi 15も念のため持って行きましたが、外出先では使用せず。ホテルに置いてWi-Fiへ接続し、ポータブルホットスポットとしてルーター代わりに使っていました。
ホテルでは、カメラ(今回はNikon ZR)をWi-Fiに繋いで写真データのバックアップを取りたいのですが、キャプティブWi-Fiが採用されているとカメラでは使用できないのです。ポータブルルーターを持ってくるのを忘れてしまったのを悔いたのですが、調べたところAndroidはモバイル通信をテザリングするだけでなく、Wi-Fiに繋いだデバイスをルーター代わりにして他のデバイスと繋いで通信することができるようで、助かりました。
カンボジアはビザが必要
ベトナムは日本のパスポートであればビザ不要(45日以内)なのですが、カンボジアは日本のパスポートでもビザが必要で、今回は事前にeVisaを取得しておきました。
日本のパスポートで行ける国はビザ不要のところが多いので、「ビザ申請」という手続き自体がちょっと新鮮。取得はオンラインでできて、公式サイトから申請してクレジットカードで支払い、数日でメールが届く、という流れ。難しい手続きではないのですが、忘れずに余裕を持って申請しておくと安心。
発行されたビザ一式はスクショなどのデータで所持しておくか、印刷して所持しておく必要があるということだったので、しっかり準備して臨んだのですが、入国審査ではパスポートを見せるだけですんなり通ることができて拍子抜け(笑)。
撮影機材:悩んで悩んで決めた構成
今回の旅の準備で一番悩んだのが、機材構成。結局今回のメイン機材はNikon ZRに、TAMRONからお借りした新レンズ TAMRON 35-100mm F/2.8 Di III VXD(Zマウント) の組み合わせに。

出発前のYouTubeでも少し話したのですが、このレンズ、今年出たばかりで、写真家仲間のwacameraさんがCP+で使っていた様子を見てからずっと気になっていました。ズーム倍率の広さのわりにコンパクトで旅向き、なおかつF2.8通しという明るさ、というのも、試してみたかった理由のひとつ。
基本的には、動画・写真ともにZR + TAMRON 35-100mm f/2.8で撮影してきました。Zfと単焦点レンズ二本(Z 40mm f/2, Z 26mm f/2.8)も持っていったのですが、結局ほとんど使用せず。
もちろん今回もOsmo Pocket 3も持参。手軽に撮れる場面はPocket 3に任せつつ、ここぞという場面はZRで、という使い分けです。
そしてフィルムカメラのLeica M3も念のため。荷物になるのはわかっているのに、毎回持っていってしまう。今回はフィルムを1本分だけでも使えたらという気持ちで、バッグに忍ばせました。
Xiaomi 17 Ultra by Leica はスマホ兼スナップカメラとして。TAMRON 35-100mm f/2.8ではカバーできない超広角〜広角を使うこともできますし、普段使いの機動力担当としてガンガン活躍してくれました。やっぱりいいスマホ(カメラ)です〜。買って良かった。
撮影してきた写真&動画は今後YouTubeやInstagramへポストするので、お楽しみにです。
✈️ 成田から、ハノイへ
出発の地は、成田。

まずはハノイへ向かいます。成田 - ハノイ - シェムリアップ - 成田のルートも考えられたのですが、JALの特典航空券でビジネスクラスの席を取ることができたので、今回は成田 - ハノイ往復便を確保。
旅程をざっくりと:
- 1日目 成田 → ハノイ(夜着)
- 2日目 ハノイ → シェムリアップへ移動
- 3日目 早朝からアンコール遺跡群観光 → ハノイへ戻る
- 4日目 ハノイ観光
- 5日目 ニンビン日帰り
- 6日目 ハノイ観光
- 7日目 ハノイ観光 → チェックアウト → 深夜便で成田へ
- 翌朝 早朝帰国
実はもともと、シェムリアップは2泊の予定でした。ところが出発2ヶ月前の3月、シェムリアップからハノイへのベトナム航空のフライトが変更されたというメールが突然届いたんです。
ちょうど中東情勢の影響でジェット燃料不足が懸念され、ベトナム航空が4月以降の減便対応に動いていた時期。その影響で旅程を組み直すことになり、シェムリアップ滞在は1泊に短縮せざるをえず、「ハノイ1泊→シェムリアップ移動→1泊→翌朝アンコール→ハノイ戻り」という、なかなかの弾丸スケジュールになりました。
が、結果的に移動が少し慌しかったくらいで、場所を絞って観光するのであれば、アンコール遺跡群は1日でも十分楽しめました。
天候などの問題もなさそうだし、定刻出発かなと思いきや、ノーショー(搭乗手続きをしたのにゲートに現れなかった)の乗客の荷物積み下ろし作業が入るとのことで、最終的に50分ほど遅延することに。普段から航空会社や空港のドキュメンタリー動画が好きで良く拝見するのですが、ノーショー対応って、本当に大変だなといつも思います。席が空くだけでなく、積み込んだ預け入れ荷物から、該当の乗客の荷物を探して、降ろさねばならないわけで……。


約6時間のフライトを経て、22時過ぎにハノイ・ノイバイ空港着。今回の旅はベトナムへの出入国が合計3回あったことと、イミグレが大変混むと言う評判だったようで、優先レーン(ファストトラック)利用サービスを夫が手配してくれていました。
これはKlookやTrip.comなどで購入できるサービスで、イミグレの前で名前を書いたボードを持ったスタッフが出迎えてくれ、外交官レーンや航空会社職員レーンなどの優先レーンへ案内してもらえるというもの(冷静に考えると、不思議な仕組み😂)。
到着時の入国のイミグレは、Klookで購入していたようなのですが……約束の場所にスタッフが現れず。今回はビジネスクラスで降機自体が早かったので、そのままイミグレに直行すれば混雑に巻き込まれず入国審査ができたはずが、スタッフを待つ羽目になったので、あまり意味をなさず(笑)。とはいえ、通常は1〜2時間かかることもあるという入国審査が10〜20分程度に短縮されるとのことで、混む時間帯には相当助かるサービスのようです。
「Grab?Grab?」とスマホ片手に声をかけてくる人たちを横目に、自分たちもGrab(東南アジアでメジャーなUberのような配車サービス)を呼んで、ホテルへチェックイン。初日はほぼ移動だけで終わりましたが、旅の「まだ何も始まっていない感じ」の一日目って、いいですよね。

☕ ハノイ、最初の朝


右写真の向こうに見える橋は日本のODAで建設したという「ニャッタン橋(Cầu Nhật Tân)」。ノイバイ空港からハノイ市外に向かうと必ず通ることになる。
翌日はまた空港に戻ってシェムリアップ行きのフライトに乗る予定だったこともあり、数時間の滞在となりましたが、この日泊まった「Dusit Le Palais Tu Hoa Hanoi」、とても素敵なホテルでした。






Dusitはタイ系のホテルチェーンということもあって、客室はところどころに浅い色彩のブルーとレッドの調度品があしらわれたモダンなオリエンタルインテリアが可愛い。初日からお風呂に浸かることができたのもありがたかった。立地は西湖のそば。ハノイの中では落ち着いたエリアで、静かで過ごしやすい。



立派なキッチンも付いていて長期滞在にも良さそう。


抜けの良さよ……

8時半に起床して朝食へ。朝食も充実していて美味しかったのですが、なかでも印象的だったのが「Bún cá(ブンカー)」。魚の出汁をベースにしたスープに米粉の麺が入っていて、辛いタレをかけて食べると辛酸っぱくてさっぱりしていて、朝からするするといただける感じ。ベトナムはパクチー(私はとても苦手)よりレモングラスが多い印象で、この料理もそのさっぱりした風味が心地よい。こういったクラスのホテルに泊まると、外に出かけてお店を探さなくとも、現地の朝ごはんに近い味に出会えるのも、嬉しいところ。


なぜか、ブンカー自体の写真を撮り忘れていた……


食後はホテル周辺を少し散歩。気温は27度くらい。湿度がとても高くてじめっとしているので、体感は高く感じます。歩いているとじんわり汗が出てくる。
ホテルの周辺には「西湖 花の谷」という植物園のような場所もあって、散歩するとほどよく緑が目に入り、カエル?の大合唱も聞こえて牧歌的な一面も。一方、あちこち工事中で、再開発の真っ只中という感じ。まさに今、発展を続けている都市なのだなあということを印象付けられます。



土管(土で作られてなさそうだけど)があちこちに放置されていた。塀で覆って大規模な再開発が行われている場所も多々。

そして、バイクが多い。噂には聞いていたけれど、ほんとうに多い。歩行者用信号のない場所も多いので、横断したい時は強気で渡らないと、待っていても誰も止まってくれません。




スナップが楽しくなってきた
この日のランチはホテルに併設されていたフォー屋さん「Phở Lụa」で鶏肉のフォーを。スープのお味が濃いめでとっても美味しかったのですが、テーブルに置いてあった唐辛子スライスを調子に乗って食べたら死ぬほど辛くて、悶絶。これまでの人生で食べたもの中で一番辛かった……。



ランチの後は再びハノイ・ノイバイ空港へ。空港へ向かうGrabの車内から目についたのが、見たことのない「V」というエンブレムがついたクルマ。誇張ではなく、走っている乗用車の7、8割くらいが「V」のついた車種だったんです。気になって調べてみたら、これが「VinFast」というベトナムのクルマメーカーだということがわかりました。

VinFastはベトナム最大級の財閥Vingroupが2017年に立ち上げたブランド。これだけ浸透しているように見えるのに、立ち上げからまだ10年も経っていないことに驚き。当初はガソリン車も作っていたものの今はほぼEV路線に全振りしているそう。小型SUVのVF 5を筆頭に、Grab系の配車でもよく走っているし、超小型のVF 3という車種もちらほら見かけました。政府とも連携しながら充電インフラを急速に整備しているとか。
東南アジアというと、日本メーカーのクルマが多く走っているイメージがあったし、昔は世界中どこに行っても日本車を見かけたものですが、こうやって勢力図は塗り替えられていくんだな……と少し複雑な気持ちにもなりました。

🛫 シェムリアップへ、1泊でアンコール遺跡群を巡る
ハノイからシェムリアップはベトナム航空で約1時間40分。あっという間のフライト。

この出発のイミグレでは優先レーン利用サービスが機能しました。今回もKlookで購入していたようなのですが、時間通りスタッフさんと落ち合うことができ、優先レーンへ案内してもらえ、手荷物検査、出国審査ともにほぼ待たずに通過できました。


パッションフルーツ大好き。どこで食べても美味しい。




ベトナムエアは、男性CAさんが多いのが印象的でした


徐々に見えてくるカンボジア、初めてみる景色
ハノイ → シェムリアップは約1時間40分ほど。シェムリアップに到着してすぐ、「気温35度」という機内アナウンスをきいてなんだか笑ってしまいました。ハノイも湿度が高くて暑かったけれど、シェムリアップはまた別の質の暑さ。



空港は新しくてとっても綺麗。2023年10月に開港したばかりの新空港で、旧空港から移転するにあたって新たなアクセス道路ごと整備されたのだと後から知りました。


ハノイの空港より「Grab, Grab」と話しかけてくる人が少ない。

ホテルへの移動は、少し奮発してホテルに送迎をお願いしていたので、乗り込むと冷たいお水とおしぼりを出してくれました。到着直後の蒸し暑さの中でこれがものすごくありがたい。




わたしは東南アジア経験が薄いので、いろいろと新鮮
「Viroth's Hotel」へチェックイン、夜の街歩き
30分ほどで、シェムリアップで1泊する「Viroth's Hotel」に到着。フロントのSaiyanちゃんが、明るくてとにかく対応がテキパキしていて、好印象。規模は大きくないけれど、スタッフさんは皆フレンドリーで雰囲気の良いホテルでした。




夜は系列の「Viroth's Villa」でハッピーアワーを少し楽しみつつ、街を散歩。






系列のホテル「Viroth's Villa」
普段からよく見ている旅系YouTuberの「しげ旅」さんの動画で何度か見ていた、飲み屋街「Pub Street」周辺へ。









せっかくだからPub Street周辺で飲んで食べるかなと思っていたのだけれど、ネオンの明るさも、街の高揚感も、思っていたよりずっと強くて。アゲアゲな雰囲気で落ち着かなかったので、ホテルの近くに戻って、Google Mapsで見つけたクメール料理店「Morodok Watbo」で”アモック”をいただきました。

アモックはカンボジアの定番料理で、魚や鶏肉をレモングラスやココナッツミルクのソースで蒸したもの。ここのアモックはたこ焼きのような焼きものが添えられていて、こちらと一緒にいただいても美味しかったです。




テラス席もある立派なレストラン



翌朝早いので早めの就寝。ホテルは半分外みたいな作りになっているので、ヤモリがあちこちにいて可愛かった。
🌅 夜明け前のアンコール・ワットへ
翌朝は4時起床。

